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松方弘樹作品上映 「 OKITE やくざの詩 」

上映会場:我孫子市 相島芸術文化村 「月光倉」
上映時間:2005年10月15日 18:15〜

2002年/日本語/105分/東映ビデオ

監督:松方弘樹

1942年7月23日生まれ。
1991年の『江戸城大乱』で日本アカデミー賞主演男優賞を受賞。名実ともに日本映画界を代表するトップスターの座を歩み続けている。また役者だけではなく、プロデューサーとしても辣腕をふるい、95年『蔵』では日刊スポーツ大賞・石原裕次郎賞を受賞。03年は、40数年間の芸能生活の中でも初めての映画監督『OKITE やくざの詩』を撮影。新たな経験を役者に生かしている。

物語

新宿・歌舞伎町―ここはヤクザ組織が蠢き合い、たびたび血なまぐさい抗争が繰返されていた。かつて親友だった寺島信二と川又和行は、今では大小二つの組に別れ、極道としてこの街で名を轟かせていた。寺島は日下組の“顔”として、川又は合田連合の若頭として。二人は、やがて敵として出会うことになる。合田連合傘下の大野組が、日下組組長の日下を闇討ちにしたからだ。寺島は唯一恩人と慕う日下を殺され、心のうちに復讐を誓った。
日下組の跡目を継いだ日下の実弟・日下 実は、亡き兄の妻・良枝を寝取って組を支配し、無謀にも子分の上原守を大野組組長暗殺に走らせた。しかし守がこれに失敗すると、怒り狂った実は寺島に大野殺しを厳命する。だが、寺島は大野には目もくれず、関東合田連合会トップ・合田栄を狙撃し重傷を負わせ、逆に日下組を窮地へと追い込む。同じ夢を追いかけ、それぞれ別の道を選んだ二人。それが、今では宿命のライバルへと。
川又は守を殺し、実を暗殺し、そして宿敵・寺島の命を狙った。一方、寺島は、もと極道の鎌田の協力を得て合田会長の命を殺った。互いの男のプライドを賭けた二人は、最期の決着に身を投じていく。

解説

歓楽と欲望の街・新宿歌舞伎町―。そこでは、大小幾百と知れぬヤクザ組織が激しく凌ぎを削っていた。寺島は中津組系小一家・日下組の組員として、恩義ある日下組長に惚れ抜いて仕える男。一方の川又は大組織・合田連合の若頭に出世、辣腕を振るって組を仕切る怜悧非情の男。映画は、大組織とこれに抗する小一家の抗争を背景に、寺島と川又の再会と対決をドラマチックに描き、併せて両組織のヤクザ群像を迫力タッチで追っていく。自身の血肉に<男としての信義と掟>を通わせる伝説のヤクザ・寺島。大組織の頂点を野望する非情の男・川又。度量大きく組を支えて非業の死を遂げる日下組長。無謀にして仁義に劣る二代目組長。狡猾なサバイバルに奔走する幹部ヤクザ連。抗争に翻弄される若いチンピラたち等々を、初監督・松方弘樹が シャープな演出で鮮やかに描き上げていく。
そしてクライマックスからラストシーンへ。「命の殺り合いは美しくなければならない。男の果たし合いは女性をも魅了してやまないほどセクシーでなければならない。」こう語る松方弘樹監督の言葉通り、これまでのヤクザ映画には、見られなかった独創的な対決バイオレンスが実現。圧倒的な迫力と美と陶酔を観客にプレゼンテーションしている。
出演は豪華異色メンバーがラインナップ。

スタッフ

  • 企画:黒澤満
    プロデューサー:瀬戸恒雄・服部紹男
    原案:前田毅
    脚本:加藤正人
    撮影:仙元誠三
    監督補:鳥井邦男
    照明:井上幸男
    美術:山崎秀満
    録音:白取貢
    助監督山本英之
    音楽:トルスティンラッシュ
    衣装協力:ユーコー
    製作協力:セントラルアーツ
    製作:東映ビデオ株式会社
    監督:松方弘樹

キャスト

加藤雅也、大河内奈々子、鈴木砂羽、中島宏海、小沢仁志、遠藤憲一、高知東生、目黒大樹、六平直政、梅宮辰夫、哀川翔(特別出演)、曽根晴美、山西道広、清水宏、岩本恭生、深江章喜、長門裕之、松方弘樹、吉川晃司(友情出演)
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